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撮影にまつわることから日常のことまで、徒然と。

孤高

「花と手紙だより」2024年11月1日

先日、妻が仕事で奄美へ出張に。

空き時間に田中一村記念美術館を訪れたものの、残念ながら鑑賞したかった作品はレプリカでの展示だったとのこと。

その理由は、今、東京都美術館で開催されている大回顧展へ貸出されているとのことでした。

同じ頃合い僕は、NHKの特集番組で田中一村という画家の生涯を知りました。


「50年後、100年後に評価してくれる人々が現れてくれればいい」

晩年、田中一村はそう言葉にしていたようです。

他者からの評価云々を超越し、全身全霊をぶつけ描き、出来上がった作品に自分自身が納得していた。

だからこそ、このような言葉を残せたのでしょう。


神童と呼ばれ、若くして日の目を浴び第一線を走り続けるも

作風の変化のためか中央画壇から思うような結果を得られず、無名のままにその生涯を閉じた。

慎ましくも虎視眈々と情熱を抱き、

そして、姉の献身的な援助を受け、

絵画の道を歩み続けたその孤高な姿に

畏敬の念を感じずにはいられません。


安直ですが、類似する点がいくつかあり、思わずゴッホの生涯を連想しました。

誰にも知られていないけれど、本物は確かにどこかで存在している。


願わくば、評価されるべきものへ余すことなく温かな光が差してほしい。

写真引用元https://amamipark.com/isson/


「花と手紙だより」2024年11月1日